ソライロ・サプリ

★☆てっぺんのその先の景色へ☆★

LIFE IS LIKE A TRAIN

雪組20世紀号に乗ってに行ってきました。雪組久しぶりのコメディ!しかもブロードウェイミュージカルという事でとっても楽しみにしてましたけど、想像以上に面白かった。よかった!ダメなタイプのドタバタだったらどうしようと思ってたけど、好きなやつだったよ。おめでとう、私。
落ち目のプロデューサーのオスカーが元カノで今をトキメク大女優のリリーと復縁&舞台の契約をするまでの16時間の豪華列車の旅のお話。そう、ただ契約をするしないという内容。でもこれがめちゃくちゃテンポいいし、歌がまた素晴らしいのであっという間の3時間でした。

翔くんは特急20世紀号の車掌さん。グリーンのロングコートにエンジ色のパンツ、ゴールドの差し色がとっても素敵でめっちゃ翔くんに超似合ってる。あの背中超いい。すごくいい。何て言ったらいいのかわかんないけど、とにかくめちゃくちゃ似合ってる。肩幅も肩甲骨のラインも丈も。帽子かぶってるので二階席からだとお顔が見えにくいかな?とも思ったけど大丈夫でした。イケメンはどこから見てもイケメンでしたわ。あとロングコートなので足がひざ下しか出てないんですけどね、翔くんの太もも見れなくてちょっとだけしょんぼりしてたんですけどね、でも!これが!なんと!2幕頭のタップの時に足を後ろに上げて伸ばす振りがあるんですけど、その時にねコートのスリットの所から足がぶわっと上がるわけですよ。なんて言うの?スリットの間から見える足とか超甘美じゃない?

ってかフィナーレがあるんですよ。劇中でもタップは踏んでいるんですけどで、フィナーレのタップは全然別物なんです!いやもう凄い、凄いしか言えない。金と黒のお衣装にオールバックの翔くんがめっちゃイケだし、そのイケすぎ翔くんが会場を見渡しながらタップを踏んでるんですよ。意味わからんくね?書いてても意味わからんもん。おまけにチラッと左を見た後にフッと笑いながら右側を見上げるの。その「フッ」ってのがめちゃくちゃカッコよくてね、お芝居が全然キザれないから、フィナーレのタップに全ての男役道を集約している。めっちゃオラオラしてる(笑)タップってそんなオラオラしながら踊るもんなん?ほんまタップ踏みながら会場中を抱く人初めてみた。いや、意味わからん、好き。

車掌さんなので首からホイッスルをぶら下げているんですけど、実際に吹く場面は一度もないんですよ。でも律儀にホイッスルをぶら下げててね、それがプリムローズ婦人を探せのナンバーの時に邪魔そうで(笑)ジャケットの中に仕舞ってる時もあるんですけど、仕舞い忘れた時は走ったり飛び跳ねたりする度にぴょんぴょんして胸やアゴの辺りに当たりそうになるのでそれを押さえなきゃいけないし、でも帽子も落ちて来るからか(顔小さいもんね)ツバの辺り押さえなきゃだし、なんだかとっても大変そうでした。

キャラの大渋滞のこの作品、車掌さんは唯一のまともな人!と思いきや、自分の一日の仕事を書き纏めた本を舞台化したらヒット間違いなしとか言って売り込みに来ちゃう辺りちゃっかりしててめっちゃ可愛い。「はいはい、わかったわかった、読みます読みます」って適当にあしらわれて部屋を追い出されてるのに、「本当ですよ」「読んで下さいね」ってめっちゃ丁寧だし、ドア閉められてるのに超笑顔でほーんと可愛い。

なんかもっとあった気がするけど、フィナーレのタップの翔くんがめちゃくちゃイケメンだったよって事が伝わればそれでいいです。
以下、簡単なあらすじ。

  

 

1幕
シカゴ駅
舞台がコケて出演者のギャラも払えず逃げているオリバー(マネージャー)とオーエン(宣伝部長)。そこに雲隠れしていたオスカー(演出家兼プロデューサー)から豪華列車・特急20世紀号の特別室Aの予約を取れと指令が入る。何とかして特別室Aを手に入れたオリバーとオーエン。何故特別室Aなのか、オスカーは答える「隣の特別室Bにリリー(大女優/元カノ)が乗り込んでくる」と、そして「そのリリーと舞台の契約をすれば銀行は金を貸してくれ舞台も大成功間違いない」とも。しかしニューヨークまでは16時間しかない。ニューヨークでは借金取りが待ち構えている。リリーと契約する為の脚本もない。そんな状態ではどうにもならない、別の地方公演の演出の小さな仕事をやった方がいいのではないか、二人はそう言うが「あの田舎娘を見つけて大女優にしてやったのはこの俺だ!リリーは俺をまだ愛してる、必ず契約し彼女を取り戻してみせる」とオスカーは言うのだった。

汽車は発車した。その汽車の中では妙な事件が起こっていた。「REPENT(悔い改めよ)」と書かれたステッカーがあちこちに貼られていたのだ。車掌のフラナガンは客に注意を呼びかける。特別室Aに列車内のいたずらについて注意喚起に来たフラナガン、「車掌の一日」を書いた本を是非舞台化して欲しいと持ち込むが軽くあしらわれる。

イングルウッド駅
イングルウッド駅からリリーとその恋人ブルース、マネージャーのアグネスが乗り込んで来た。久しぶりの再会を装って特別室Bに入るオリバーとオーエン。再会を懐かしむリリー、オリバー、オーエンの3人。しかしリリーは気付く「まさか三銃士揃って20世紀号に乗ってるんじゃないでしょうね?」自分たちは舞台がコケで一文無しな事を話してしまうオリバーとオーエン。いい気味だわと二人を部屋から追い出すリリー。
リリーはハリウッドでの生活にうんざりしていた。映画女優として名声を手にいれた今は皆ちやほやしてくれているがいつか飽きられてしまう事、その前にニューヨークに行って舞台女優に戻ろうと考えているのだった。

リリーが恋人ブルースと隣の特別室Bに乗り込んで来た事を知ったオスカーは怒り狂う。どうにかして契約を、そして彼女を取り戻すと。しかし列車は走っている、残された時間はあと12時間。あきれて部屋から出て行こうとしたオリバーの背中にあの「悔い改めよ」のステッカーが貼られていた。それを見たオスカーは作品を思いつく、聖書を元にした舞台を作ろうと。その主役マグダラのマリアを演じれるのはリリーしかいないと。

その頃展望室で聖書を元にした作品の広告を考えていたオーエンはレティシア・プリムローズという老婦人と出会う。レティシアはプリムローズ製薬の会長で、熱心なクリスチャン。聖書を元にした作品の話をきき布教の助けになるならとスポンサーになる事を約束する。

2幕
汽車は進む。野を超え、山を越え。人生は汽車のようだ。

レティシアと対面したオスカー。気前よく20000000ドルの小切手を切ってくれるレティシア。そこにリリーがオスカーに会いたがっているとアグネスが伝えに来る。

特別室Bを訪れたオスカー。リリーは35ドルの小切手を渡し「毎週35ドル送るわ、だからもう私の前に顔を出さないで」と言い放つ。オスカーはレティシアにもらった小切手を見せ、スポンサーが見つかったから予算の心配なく舞台が作れる事、リリーにマグダラのマリアの役をやってほしい事を伝える。スポンサーが本当にいるのか疑うリリーに特別室Aでレティシアに会わせる。スポンサーが本当にいる事を確認したリリーは魅力的な話に契約書にサインをするか否か迷う。そこにブルースもやってきて、契約をしないように止める。リリーは迷うがサインをせずに特別室Bに戻って行く。

オスカーは肩を落とすがすぐに次の案を思いつき特別室Bを訪れる。マグダラのマリアの舞台を一年契約すればその後の権利をリリーに譲る事、その権利を好きな映画会社に売り映画化しても構わない事。それを聞いたレティシアは権利なんか売る事はない、全て私がスポンサーになると言う。レティシアがいれば怖いものはない、好きな時に好きな作品を作れる、リリーは契約書にサインをする事を決める。直ぐに契約書を作って持ってくると部屋を出て行くオスカーたち。舞台出演を止めてハリウッドに戻り一緒に映画を作ろうと説得するブルースだが、リリーと口論になり部屋から追い出される。

クリーブランド
レティシアの甥夫婦が乗り込んでくる。それを知ったレティシアは姿を消した。
展望室では「悔い改めよ」のステッカーの犯人がレティシアだったという事が判明していた。レティシアは勝手に屋敷を抜け出して列車に乗っていたのだ。会長職も辞職していたレティシア、年老いて言動が時々おかしい事、更に小切手が無効な事を知ったオリバーは落ち込む。
行方不明になったレティシアの行方をみんなで探す。

小切手が無効だという話をしている所に通りかかり立ち聞きしたブルース、それを直ぐにリリーに伝える。騙されていた事に知ったリリーは特別室Aを訪れ激怒する。そこに新進演出家のマックスがやって来た。脚本が出来た事が嬉しく早く見せたくてニューヨークで待ち切れずに飛行機に乗ってやって来たのだった。機嫌を直したリリーはブルース、マックスと一緒に特別室Bに戻って行く。

崖っぷちになってしまったオスカー。銃を持ち出し自殺をほのめかす。その銃が暴発したのをきっかけにある案を思いつく。
銃で撃たれたオスカーが横になっている。オーエンたちに連れて来られたリリー。横たわるオスカーは「自分の墓にたむける花の変わりに君の名前がほしい、契約書にサインをしてくれ」と言う。オスカーの最期を察したリリーはついに契約書にサインをする。

が、オスカーが撃たれたのは嘘で演技だった。リリーのサインを手に入れたと喜ぶ三銃士。しかし、リリーの方が一枚上手「契約書のサインをよくご覧なさい」そこにはリリーの名前ではなくピーターラビットと署名されていた。「私がそんな猿芝居を見抜けないとでも思ったの?」と笑うリリー、再びお互いを罵り合うオスカーとリリー。お互いをとことんやりこめないと気が済まない二人、言い合っているうちにそこにある愛情を思い出しハグをする。

グランド・セントラル駅
汽車は16時間の旅を終え、無事にニューヨークに到着した。
人生はまるで走る汽車のようだ。